災害看護の歴史は、1854年クリミア戦争時のフローレンス・ナイチンゲールの活動に遡ります。以来、戦争や自然災害が発生するたびにその前線において看護者は常に重要な役割を担い、看護活動の記録はそれらの組織の中には残されてきましたが、災害看護活動等の教育を行っているところは今もって少なく、知識の体系化も最近まで行われていませんでした。
ところが1995年の阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件を契機に社会における関心が高まるとともに、世界で、特に日本において災害看護学の確立に向けての先進的活動が行われるようになってきました。
本COEプログラムは災害看護の拠点として学内外の方々のご協力を得て、過去3年半の間、さまざまな研究に取り組んでまいりました。本研究班は災害看護学の研究者の力を結集し、その中で今後の我が国の災害看護学の新しい研究領域の確立のための基盤を作るべく、現段階で優先的に取り組むべき研究と優先課題を明らかにすることを目的としたデルファイ調査を行っています。
昨今は、国内外で地震・洪水・噴火など自然災害および紛争・テロを含む人為的災害が多発し、今後も大規模災害の発生する予測がされています。本研究班の調査結果は災害看護専門家・研究者の描く将来像の集大成であり、看護学分野の一つとして構築する上で、アジアを始め世界の看護に多大な貢献を果たすものになると考えています。 |